マウスピース型矯正装置に対する学会の見解

こんにちは。福山市、JR福山駅前の矯正歯科専門クリニック、イロドリ矯正歯科です。

　今回は、マウスピース型矯正装置についてお話をします。日本矯正歯科学会ホームページに記載されているものを一部抜粋しましたので、ご覧ください。

1) インターネット上で、歯科医師が介在しない形でマウスピース型製品が販売され、歯列の改善への有効性を謳うケースが出てきています。矯正歯科治療は、正確な診断や精密な治療計画に立脚して行われるべき医療行為であり、誤ったマウスピース型製品の使用は予期せぬ大きな問題を引き起こす可能性があります。患者自身の独自の判断でこれらの製品を使用し歯の移動を行うことは、歯科医学的にも非常に危険であるため絶対に避けてください。

2) マウスピース型矯正装置による治療には、以下の利点・欠点を踏まえた適応症の判断や専門的知識を要することから、大学病院等や学会が認める基本研修機関において十分な矯正歯科領域全般にわたる基本的な教育と臨床的なトレーニングを受けた歯科医師による診察、検査、診断を基に治療を行うことを推奨します。

欠点

• 歯の移動量の少ない症例に限られる（軽度の乱杭歯、軽度の歯の空隙、矯正治療後の軽度の後戻り等）。
• 毎日長時間の装着を必要とし、使用状況によって効果が大きく異なる。
• 小児や骨格性要因を含む症例には適さない。
• 現在の医療水準で考えれば精密な歯の移動は原則として困難で、満足のいく治療結果が得られない可能性がある。

利点

• 他人から見えにくい装置である。
• 装置の着脱が簡単で食事や歯磨きがし易い。
• 金属アレルギーを有する方も使用できる。
• 診療室での治療時間が比較的短い。

参考資料：

• 公益社団法人 日本矯正歯科学会　アライナー型矯正装置による治療指針

マウスピース型矯正装置による治療に関してご不明な点があれば、かかりつけ歯科医または日本矯正歯科学会認定医等にご相談されることをお勧めします。

　マウスピース型矯正装置を取り扱っている歯科医院が非常に多くなっています。しかしながら、ホームページに記載されている大学病院や指定の医療機関でトレーニングを受けた日本矯正歯科学会認定医は、歯科医師の全体の中で、たったの３％しかいません。

　当院では、広島大学病院で専門的なトレーニングを受け、日本矯正歯科学会認定医である院長がマウスピース型矯正装置であるインビザラインを取り扱っています。インビザラインの治療においても、当然他の矯正治療と同様に、レントゲンの分析を行い、治療方針を立案しています。

　インビザラインは、正しく使用すれば患者さんにとってはとてもメリットのある装置です。特に、結婚式や成人式など大切なイベントを控えている方や金属アレルギーのなる方、一度矯正治療を受けられて後戻りしてしまった方にオススメの装置です。

　インビザラインやその他、一般的な表側の装置、裏側の装置、小児矯正など矯正治療のお話を詳しくお聞きになりたい方は、矯正相談だけでもお気軽にお越しください。